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社長インタビュー
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全国の私立学校に人間力を育てる校務支援システム

シームスブレインズ株式会社

代表取締役 田中 俊実

東京での単身赴任時代以来、年間30日以上スキーに出かけたこともあるスキー好き。長野県の白馬を文字った『898』のナンバーを愛車の4WDにつけている。地元西大寺への思いは強く、「西大寺観音院」院内世話役として会陽行事(裸祭)などに携わる。

【事業内容】
全国の私立学校を対象に、在籍生徒の出欠や成績、生徒指導の情報に加え、入試における出願者の登録から合否判定までをオートメーション化する管理システムの開発、販売、サポートを手がけるシームスブレインズ株式会社。

成績など「結果」だけでなく、生徒の個性を伸ばすための「経過」に着目した仕組みが評価され、全国の有名私立学校で採用されている。
システムにも非常にたくさんの種類があると思うのですが、御社はどういったジャンルを手がけていらっしゃるのですか。

「弊社では私立学校向けの校務支援システム『Siems(以下、シームス)』を開発し、販売からサポートまでを行っています。入学希望者の受付から合否、生徒の出欠管理や成績表の作成、そして生徒指導までを一貫して管理できるシステムです。」
非常に多くの学校で採用されていると伺いました。他社の校務支援システムとのちがいはどういったところですか。

「先生方が入力したテストの結果を観点別に評価して、成績に反映させるというシステムは珍しいものではありません。ただ弊社が開発したシームスの特徴は、最終的な結果に至るまでの『経過も残していける』という点にあります。」
経過を残すということは、記録されるのは成績などの数字だけではない、ということでしょうか。

「その通りです。シームスの原型は、岡山市東区にある岡山学芸館高等学校(以下、学芸館高校)が2003年に開発した、生徒さんの出欠や成績、生徒指導に関するデータを処理するシステムです。

当時学芸館高校は『生徒や保護者から選ばれる学校にならなければいけない』という強い思いがあって。

そのために開発した学校改革を支えるシステムを、後に弊社が依頼を受けて他の学校でも使っていただけるように商品化しました。広くご利用いただくための開発を進めるなかで、シームスにしかない強みが生まれていったんです。」
具体的にどういったことに取り組まれたのですか。

「学芸館高校はシステムの開発にあたって、『いい結果を作るためにはどうすればいいか』を根本から考えていました。学業にしてもスポーツにしても、いい結果を出すにはいい生徒を育てなければいけない。いい生徒を育てるにはいい教育、いい生徒指導をしなければいけないと。

そこで従来の数字で表せる結果だけでなく、一人ひとりの生徒が『今どんな状態でいるか、どんな問題を抱えているか、あるいはどんなことをがんばっているか』を、関わるすべての教員が共有できるシステムを作ったんです。」
先生方と生徒さんが、一対一で関わることを支援するシステムなんですね。

「そうです。たとえば足をケガしてスリッパをはいて登校した生徒がいたとするでしょう? 担任の先生はその日に連絡を受けて事情を知っている。一方で高校になると教科ごとに授業を担当する先生が変わりますから。校則違反なので、授業のたびに『どうしたんだ?』と聞かれるわけです。

でもシームスで情報共有して授業へ行く先生みんなが事情を知っていれば、『大変だったね』と声のかけ方が違ってきます。たったそれだけでも、生徒の安心感は全然違うんですよ。学芸館高校ではこのシステムを活用して退学者が大幅に減少するなど、学校経営にも活用されています。」
そのシームスが、今や全国の私立学校で採用されているんですね。

「2021年2月現在、東は福島県から西は山口県まで、全国100校以上の私立学校で採用されています。東京都の関東第一高校では、商品化した2004年から活用していただいていて。関わった学校の生徒が社会人になって活躍していると聞くこともあってね。開発やサポートに関わった人間として、もう感無量ですよ。生徒指導というのはね、人生に関わる部分ですよね。

福井県や広島県では特に導入校が多く、なかには他校に声をかけてシームスの視察を受け入れている学校もあるんですよ。」

自校の強みは秘密にしておきたいものではないのでしょうか。

「シームスはオーダーメイドシステムで、それぞれの学校が求める仕様に合わせて作っているんです。私学は建学の精神も教育の理念も、生徒の評価もそれぞれちがいます。そのためそのすべての導入校で、同じシステムが動いているところは一校もないんですよ。」
学校にとって理想のシステムですね。ただ一方で、それを支える方は大変ですね。

「まさに弊社の課題ですね。オーダーメイドと個別のサポートが大変というよりは、弊社のプログラマーやSEは仕事に没頭してなかなか帰らないとか、休日まで出社してしまうのが課題で。昔は『よく働く』と言えたでしょうけれど、働き方を変えていこうという時代ですから。

ただシステムを作るという仕事は集中して取り組まなければいけない時期があるので、仕事に対する姿勢としては理想的でもあるんです。そこが悩ましいですよね。」
代休を取るなど、対策はされているのですか。

「しっかり休みを取る社員もいるんですが、お客様のことが気になって休みにくい社員も一部いるんです。

体が資本の仕事なので健康は大切にしてもらいたくて、体や気持ちに不安を感じたときはいつでも気軽に専門家に相談できる環境を福利厚生で整えています。あとは早急にスタッフを増やして、それぞれにかかる負担を軽減したいですね。」
人を大切にしていらっしゃることが伝わります。新たに迎える方には、どういったことを求められますか。

「弊社はもともとあった企業から、一部門を切り離して独立した会社です。同じメンバーで長く続けてきたので、年齢に偏りがあることが課題です。

だからこれから迎える新しい世代には、次のリーダーとして新しい事業を作っていくことにチャレンジしてほしいですね。」
次世代の事業開発にも取り組んでいかれるのですね。『シームス』に加え、『まいぷれ』という事業が加わったことで、地域とのつながりも深まっていると伺いました。

「私の信条は、『地域が元気じゃなければ岡山は元気にならない!』なんです。私たちはひとつの小さな会社かもしれませんが、まず自分たちの事業を通じて地域を元気にしていきたい。西大寺の目印とされてきた場所への移転が叶った今、心からこの地域を元気にしたいと思っています。そのためには失敗を恐れず、自分の意見やアイデアを出せる人材を育てていきたいですね。」

地域活性化の起爆剤となっていかれるのですね。田中社長、ありがとうございました。御社のさらなる発展を、心よりお祈り申し上げております。
【ライター後記】
関わる学校と生徒さんのために夢中で働く社員さんに対し、「創業の前から苦労をともにしてきた仲間。体を大切にして、幸せになってもらいたい」と何度も口にする田中社長のやわらかな表情が印象的でした。子どもたちの教育に関わる人と思いをつなげるサービスを育む、豊かな土壌のある会社でした。
(インタビュー 2021/2/16 Goen編集部)

会社概要

会社名
シームスブレインズ株式会社
設立年月
2013年3月
代表取締役
田中 俊実
社員数(役員含む)
11名 2021/2/28 現在
平均年齢
41歳2021/2/28 現在
事業内容
私立学校向けの校務支援システム『Siems(以下、シームス)』の開発・販売及びサポート、地域情報プラットフォーム・ポータルサイト『まいぷれ』事業の運営
本社所在地
岡山県岡山市東区西大寺中3丁目15-6
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