社長インタビュー
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顧客ニーズに真摯に向きあった配管設備を提供
松正工機株式会社
代表取締役 松木 一博 氏
1968年生まれ。自動車・産業用ゴム部品の製造・販売会社に勤めた後、松正工機に1992年に入社する。趣味はゴルフ。最近では登山やスカイダイビングにも挑戦。生粋のアウトドア派。
1968年、倉敷市水島で創業した松正工機。時代とともに変化するニーズに対応し、現在は「産業ガス製造プラント工事」「石油化学プラント工事」「医薬品・食品製造業向けサニタリー配管」を事業の3本柱として成長を続けている。
【インタビュー記事】
「弊社は長年の取引により、大手産業ガスメーカーと強い信頼関係を築いています。現在も産業ガスメーカーのプラント工事は弊社のメイン事業ですが、ここ数年、お客さまから高いニーズのあったサニタリー配管事業も伸びてきています。」
「食品・医薬品の製造プラントや、純水(不純物を極限まで取り除いた)製造装置に使われる配管のことです。一般の配管よりもより衛生的であることが求められるため、高度な溶接技術が必要になります。」
「食や医療の安全に高い関心が集まる時代だからこそ、品質へのこだわりを重視しています。
弊社がこの分野で成長できた理由は、施工・設計・検査・試運転までを自社で請け負い、品質を一貫して管理してきたからです。安定した品質が、お客さまからの信頼につながっていると自負しています。」
「実はそうではないんです。」
「弊社はもともと、水島地区の工場の配管メンテナンスをメイン事業としていました。けれどそれだけでは、遅かれ早かれ行きづまることが明らかだったんです。そこでサラリーマンとして別々の道を歩んでいた兄弟が3人、それぞれの得意分野で父が起こした事業を盛り上げていこうと集まりました。」
「大手産業ガスメーカーとの関係を強めて産業ガス事業の基盤を作り、ベトナム拠点設立へと乗り出したんですが、資金繰りに加え、国内外でマンパワーが分散してしまって。日本の業績が一気に落ち込んで、かなり苦しい時期がありました。」
「社員ががんばってくれて、現地工場の立ち上げは成功しました。結果的には若手が価値ある経験を積み、取引先からは高い評価を得られ、大成功だったと言っていいと思います。」
「サニタリー配管事業は、戦略を練ってスタートした事業ではないんです。一般プラントで取引のあったお客さまから、『サニタリー配管は扱えないか?』と相談されたことがきっかけで始めました。」
「そうです。弊社は父の代から、『困っているお客さまを見捨てないこと』をモットーとしています。限られた予算の中で期待以上の成果を上げるために、高い技術力と多様な要望への柔軟な対応力をつけてきたんです。」
「つながりましたね(笑)」
「人材の育成です。サニタリーは今後さらなる成長が見込まれています。弊社を頼ってくださるお客さまのニーズに応えるためには、厚みのある組織づくりが急務だと感じています。」
「手ごたえはありますね。若い社員が自ら考えて動く組織づくりが進んでいます。今の松正なら、お客さまやパートナー会社、そして社員から『松正と関わってよかった』と思ってもらえるような会社を目指せると確信しています。」
【インタビュー記事】
産業ガス製造プラントのイメージが強いのですが、サニタリー配管事業が急成長していると伺いました。
「弊社は長年の取引により、大手産業ガスメーカーと強い信頼関係を築いています。現在も産業ガスメーカーのプラント工事は弊社のメイン事業ですが、ここ数年、お客さまから高いニーズのあったサニタリー配管事業も伸びてきています。」
耳慣れないのですが、”サニタリー配管”とは何ですか。
「食品・医薬品の製造プラントや、純水(不純物を極限まで取り除いた)製造装置に使われる配管のことです。一般の配管よりもより衛生的であることが求められるため、高度な溶接技術が必要になります。」
食品や医薬品とは、かなりデリケートなジャンルですね。
「食や医療の安全に高い関心が集まる時代だからこそ、品質へのこだわりを重視しています。
弊社がこの分野で成長できた理由は、施工・設計・検査・試運転までを自社で請け負い、品質を一貫して管理してきたからです。安定した品質が、お客さまからの信頼につながっていると自負しています。」
2013年にはベトナム拠点を設立したと伺いました。順風満帆ですね。
「実はそうではないんです。」
紆余曲折があったのですか。
「弊社はもともと、水島地区の工場の配管メンテナンスをメイン事業としていました。けれどそれだけでは、遅かれ早かれ行きづまることが明らかだったんです。そこでサラリーマンとして別々の道を歩んでいた兄弟が3人、それぞれの得意分野で父が起こした事業を盛り上げていこうと集まりました。」
”三人寄れば…”のことわざもありますが、力をあわせても苦難の時期が?
「大手産業ガスメーカーとの関係を強めて産業ガス事業の基盤を作り、ベトナム拠点設立へと乗り出したんですが、資金繰りに加え、国内外でマンパワーが分散してしまって。日本の業績が一気に落ち込んで、かなり苦しい時期がありました。」
ベトナム拠点の設立は失敗だったのですか。
「社員ががんばってくれて、現地工場の立ち上げは成功しました。結果的には若手が価値ある経験を積み、取引先からは高い評価を得られ、大成功だったと言っていいと思います。」
改めてサニタリー配管についてお聞きしたいのですが、需要はいつごろから感じていらっしゃったのですか。
「サニタリー配管事業は、戦略を練ってスタートした事業ではないんです。一般プラントで取引のあったお客さまから、『サニタリー配管は扱えないか?』と相談されたことがきっかけで始めました。」
世間の需要ではなく、お客さまの要望に応えた形ですか。
「そうです。弊社は父の代から、『困っているお客さまを見捨てないこと』をモットーとしています。限られた予算の中で期待以上の成果を上げるために、高い技術力と多様な要望への柔軟な対応力をつけてきたんです。」
結果的にそれがサニタリー配管という強みに?
「つながりましたね(笑)」
今、御社に必要なことは何ですか。
「人材の育成です。サニタリーは今後さらなる成長が見込まれています。弊社を頼ってくださるお客さまのニーズに応えるためには、厚みのある組織づくりが急務だと感じています。」
社員の意識は理想に近づいていますか。
「手ごたえはありますね。若い社員が自ら考えて動く組織づくりが進んでいます。今の松正なら、お客さまやパートナー会社、そして社員から『松正と関わってよかった』と思ってもらえるような会社を目指せると確信しています。」
松木社長、ありがとうございました。さらなるご発展を、心よりお祈り申し上げます。
(インタビュー 2017/11/8 Goen編集部)
会社概要
- 会社名
- 松正工機株式会社
- 設立年月
- 1997年11月
- 代表取締役
- 松木 一博
- 社員数(役員含む)
- 62名 2018/4/2 現在
- 平均年齢
- 34.2歳2018/4/2 現在
- 事業内容
- 各種プラントの配管・環境設備の設計・製作・設置工事、サニタリー配管事業
- 本社所在地
- 岡山県倉敷市南畝7ー14ー15
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