社長インタビュー
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熟練の技と機械化で目指す次世代の木材加工
有限会社鈴木建具店
代表取締役 鈴木 謙作 氏
2010年、機械化へのシフトチェンジに合わせて3代目代表取締役社長に就任。元野球少年でスポーツへの思いは熱い。休日は日本拳法で全国制覇を目指す2人の息子の応援と、自身のゴルフを楽しむ。
【事業内容】
木製建具や、家具の施工販売を手がける有限会社鈴木建具店。窓枠やドア、ふすまなど、空間を仕切るものづくりを得意としている。
【インタビュー記事】
「弊社ではドアや枠組みなどの建具を中心に製造しているのですが、既製品を大量生産しているわけではないんです。リフォームが中心で、『既製品では合わないからオーダーメイドで作ってほしい』というご依頼が多いですね。」
「規格はあります。ただ規格サイズのドアでも古くなって歪んでいる、あるいは枠そのものが歪んでいることがあるんです。
そうなると一般的な修理ではすみませんし、交換しても規格サイズのドアでは入りませんよね。そういったケースに対して、角が90度ではないものなど、『そこにしかはまらない』商品が求められるんです。他には大型施設で使用する建具など、オーダーメイドのご依頼は多いですね。1点でもスピーディに対応するところは弊社の強みです。」
「多くは高い技術力が必要になります。弊社にはこれまで、50年以上のキャリアを持つ熟練の職人さんが何人もいて、ずっと会社を支えてきてくださいました。今も70歳を超える職人さんがいますが、技術は名人級です。
あらゆるものを腕一本で作ることができますし、どんな細かなオーダーにも的確に応えてくださいます。弊社が『どんな注文にも応えられる』と胸を張って言えるのは、そういった職人さんたちのおかげですね。」
「理想ではありますが、難しいだろうと感じています。熟練の職人さんのような技術を身につけるには、何十年もの経験が必要です。
ただ木を使ったものづくりはとても楽しく、やりがいのある仕事です。これをどうにか若い世代の方にも伝えられないかとはずっと考えていて。それで父から工場を任されるようになった時期に、思い切って機械を導入することにしました。」
「熟練の技術も学んでもらいながら、機械化も進めようと考えています。例えば何十年もかかって数ミリの厚さに木を削る技術を身につけるところを、機械ですばやく正確に切り出す。
そうすることで職人さんには、手作業でしかできない箇所に集中してもらうことができます。作業の7割が機械化されていて残り3割が手作業であれば、『コンピュータの操作から始めてみよう』と感じられる方も多いのではないかと考えています。」
「今は機械も扱いやすくなっていて、特別な資格や専門知識がなくても操作できるものがほとんどです。男女問わず未経験の方や機械に慣れていない方でも、数日程度で覚えられると思います。
操作に慣れさえすれば高いレベルで仕上げることができますから、木やものづくりに興味がある方なら、気軽に話を聞いてもらいたいと思いますね。」
「今いる職人さんの貴重な技術は、若い方にもぜひ学んでもらいたいと思っています。新しい機械もそろってきていますから、それらを踏まえて何ができるか、というところを一緒に考えていきたいですね。
2019年にはレーザーで木を加工する機械も導入しました。建具や家具にこれらの設備をどういかしていくか、どのような方法でお客さまに届けていくか、営業や販売の仕方も含め、デザインの知識も取り入れながら、サービスを届けていければと思います。」
木の香りに満たされた工場で、1ミリの狂いもなく手作業で木を削っていく職人さん。これまで会社を支えてきた思いは形を変えながらも同じ熱量で、新たな世代に引き継がれていました。
木製建具や、家具の施工販売を手がける有限会社鈴木建具店。窓枠やドア、ふすまなど、空間を仕切るものづくりを得意としている。
【インタビュー記事】
職人さんが、実際に手を動かされている様子が印象的でした。機械による大量生産ではないのですね。
「弊社ではドアや枠組みなどの建具を中心に製造しているのですが、既製品を大量生産しているわけではないんです。リフォームが中心で、『既製品では合わないからオーダーメイドで作ってほしい』というご依頼が多いですね。」
ドアなどの建具は、サイズが決まっているのではないのですか。
「規格はあります。ただ規格サイズのドアでも古くなって歪んでいる、あるいは枠そのものが歪んでいることがあるんです。
そうなると一般的な修理ではすみませんし、交換しても規格サイズのドアでは入りませんよね。そういったケースに対して、角が90度ではないものなど、『そこにしかはまらない』商品が求められるんです。他には大型施設で使用する建具など、オーダーメイドのご依頼は多いですね。1点でもスピーディに対応するところは弊社の強みです。」
規格外や、角が直角でない建具などは、かなり高度な技術を必要とするのでしょうか。
「多くは高い技術力が必要になります。弊社にはこれまで、50年以上のキャリアを持つ熟練の職人さんが何人もいて、ずっと会社を支えてきてくださいました。今も70歳を超える職人さんがいますが、技術は名人級です。
あらゆるものを腕一本で作ることができますし、どんな細かなオーダーにも的確に応えてくださいます。弊社が『どんな注文にも応えられる』と胸を張って言えるのは、そういった職人さんたちのおかげですね。」
では今後も、熟練の職人さんを育てていかれるのですか。
「理想ではありますが、難しいだろうと感じています。熟練の職人さんのような技術を身につけるには、何十年もの経験が必要です。
ただ木を使ったものづくりはとても楽しく、やりがいのある仕事です。これをどうにか若い世代の方にも伝えられないかとはずっと考えていて。それで父から工場を任されるようになった時期に、思い切って機械を導入することにしました。」
工場にはたくさんの機械がありますね。今後はすべてが機械化されるのですか。
「熟練の技術も学んでもらいながら、機械化も進めようと考えています。例えば何十年もかかって数ミリの厚さに木を削る技術を身につけるところを、機械ですばやく正確に切り出す。
そうすることで職人さんには、手作業でしかできない箇所に集中してもらうことができます。作業の7割が機械化されていて残り3割が手作業であれば、『コンピュータの操作から始めてみよう』と感じられる方も多いのではないかと考えています。」
機械を扱うには、専門的な知識が求められますか。
「今は機械も扱いやすくなっていて、特別な資格や専門知識がなくても操作できるものがほとんどです。男女問わず未経験の方や機械に慣れていない方でも、数日程度で覚えられると思います。
操作に慣れさえすれば高いレベルで仕上げることができますから、木やものづくりに興味がある方なら、気軽に話を聞いてもらいたいと思いますね。」
新たな機械を導入しながら、今後はどんな会社を目指していかれるのでしょうか。
「今いる職人さんの貴重な技術は、若い方にもぜひ学んでもらいたいと思っています。新しい機械もそろってきていますから、それらを踏まえて何ができるか、というところを一緒に考えていきたいですね。
2019年にはレーザーで木を加工する機械も導入しました。建具や家具にこれらの設備をどういかしていくか、どのような方法でお客さまに届けていくか、営業や販売の仕方も含め、デザインの知識も取り入れながら、サービスを届けていければと思います。」
鈴木社長、ありがとうございました。御社のさらなるご発展を、心からお祈り申し上げております。
【ライター後記】木の香りに満たされた工場で、1ミリの狂いもなく手作業で木を削っていく職人さん。これまで会社を支えてきた思いは形を変えながらも同じ熱量で、新たな世代に引き継がれていました。
(インタビュー 2020/7/21 Goen編集部)
会社概要
- 会社名
- 有限会社鈴木建具店
- 設立年月
- 1950年7月
- 代表取締役
- 鈴木 謙作
- 社員数(役員含む)
- 7名 2020/7/21 現在
- 平均年齢
- 55歳2020/7/21 現在
- 事業内容
- 木製建具や家具の施工販売
- 本社所在地
- 岡山県総社市中央2ー18ー1
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