有限会社西山工務店

【事業内容】
積水ハウスの内装工事と、施工管理を行う有限会社西山工務店。岡山県北エリアを中心に、鳥取や県南での工事を担当している。多様な業者との連携を強みに、スムーズな施工を行っている。
【インタビュー記事】

「1963年に創業して、1972年頃には積水ハウスから個人向け住宅の内装を委託されるようになりました。骨組みと屋根、外壁だけができた建物をお預かりして、床や内壁、天井や間仕切りといった内側の施工をしています。」


「弊社が施工を手がけるのは内装だけですが、電気・水道・クロス、その他にもタイルや畳、障子など、様々な業者が関わる部分の施工管理を行っています。

弊社には県北を中心に築いてきた様々な業者とのネットワークがあるので、『中を頼む』だけで、すべてを整えてお渡しできるのが強みです。」

「材料は積水ハウス指定のものを使うので、品質にバラつきがありませんし、現場での作業効率についても非常に考えられています。私たち職方が、本業に専念できる環境が整っているところは大きなメリットですね。」

＊職方＝大工・左官など、ある特定の技術を要する工事作業を受け持つ者

「職人の教育については、全国に3か所、厚生労働省の認定を受けた積水ハウスの職業訓練校があります。

高校を卒業した新卒と職歴3年以内の職人を対象に、半年間、給料をもらいながら勉強することができます。建築の基礎と積水ハウスが持つ独自の技術を学べるので、未経験者でも自信を持って仕事ができるようになりますよ。」

「5月から10月の終わりまでです。西日本エリアは山口に学校があるので、寮生活になりますね。ただ訓練校へは行かずに現場で学びたいという社員もいますから、その場合は現場で基礎から教えます。」


「未経験でも、覚えが早ければ2年くらいで一通りの仕事はできるようになります。そのときに、弊社では『一人親方』になって独立するか、そのまま社員でいるかは自由に選べるようにしているんです。

一人親方になっても仕事はそれまでと同じようにしてもらいますし、『仕事が少なくなったら独立した人には回せない』といったこともないので、弊社での仕事に関しては、大きな違いはありません。

ただ仕事も人によって様々なやり方や思いがありますから。自分にあったスタイルで働いてもらいたいと思っています。」

「技術を身につけて、安定して長く仕事ができることが職人さんにとっては一番大切なことだと考えています。同時に、長い経験を持つ職人さんと仕事ができるということは、安定したサービスを提供できるということでもありますから。弊社にとってもメリットは大きいですね。

弊社にも70代後半まで働いてくれた社員がいたのですが、この仕事は体さえ動けば活躍の場があります。元気でいる限り、一緒にがんばりたいですよね。」

「勤続年数が3年以上になると、本人と弊社、そして積水ハウスの負担で年金が積み立てられる制度があるんです。

信頼をつなげて大手メーカーとの仕事を続けてきたことで、長く勤めてくれた職人さんにしっかり報いることができることも、大きなメリットだと感じています。」


【ライター後記】
メーカーと職人さん、提携する業者さんとの信頼関係を大切に育てて来られたことを感じました。県北の豊かな自然に育まれた、西山社長や職人さんの大らかな笑顔が印象的でした。