株式会社平野瓦工業所

【事業内容】
日本各地の産地瓦の設計・施工・販売を中心に、屋根の修繕や外壁塗装、リフォームを手がける平野瓦工業所。熊本や東日本の災害復興支援に携わるなど、伝統の継承と日本全国の安全な暮らしに貢献している。

「瓦礫（がれき）」という言葉にも瓦という漢字が使われるほど、従来の瓦は落ちて割れてしまうことが大きな弱点でした。けれど防災を前提に開発された商品が増え、施工についてのガイドラインが引き上げられたことで、安心して瓦を選んでいただけるようになっています。「やっぱり瓦がいい」と言ってくださるお客さまも多いですよ。」

「まず素材の温かみや質感ですね。高級感があるので、旅館やホテルなどでも採用されています。

また瓦そのものについては、メンテナンスフリーであるところ。屋根や隣り合う瓦との接合部分には10年に1度程度のメンテナンスをおすすめしていますが、瓦自体は半永久的にメンテナンスの必要がありません。

さらにご存じない方も多いのですが、遮熱性の高さも瓦の大きな魅力です。真夏だと瓦の表面温度は100度近くにまで上がりますが、屋根との間に空気層があることで、建物内は40度くらいまで温度を下げることができるんですよ。」

「施工時は足場やハーネスがあるので、ルールを守れば大きな危険はありません。ただこれまでは、採寸など足場を設置する前の作業に危険があったので、弊社ではドローンを使って担当者の危険を軽減しています。」


「安全性についての講習や法改正時の研修、年に1度の安全大会、2ヶ月に１度の定期的な社内研修など行っています。職人さんを対象とした講習が目立ちますが、営業や現場監督でも、研修はありますし、資格取得に向けた勉強もしてほしいと思っています。もちろん、会社からも支援しますよ。」

「「現場の職人や、管理者の対応が非常によかった」との声をいただいています。この業界は会社ごとにそれぞれのやり方を持っていることが多いのですが、弊社はハウスメーカーさんとも長くお取引があったことで、以前から厳格なルールに沿って施工を行ってきました。ハウスメーカーの仕事でなくても同じルールを適用しているので、工事の品質は高いと自負しています。

また、弊社は多くの窯元さんと直接取引をしています。よい瓦を使ってもコストを抑えられるところは、お客さまに喜ばれていますね。」

「瓦の修繕が、外壁やリフォームのご依頼につながるケースが増えています。今後もできることを増やして、より地域のお役に立ちたいですね。社名の「瓦」のインパクトが強いのですが、それ以外もできることをもっと広めていくつもりです。」


「もちろんです。瓦って、2000年くらい前の地層から掘り起こした土で作るんですよ。歴史の重みを感じるでしょう？その瓦を使った建物が、何百年も人の暮らしを守ることもあるんです。たとえば落ちて割れたからといって、熊本城が瓦じゃなくなるなんて想像できませんよね。歴史に根ざした伝統ある文化の継承も、私たちの大切な役割だと考えています。」

平野社長、ありがとうございました！御社のさらなるご発展を、心からお祈り申し上げております！
【ライター後記】
安全への取り組みや、商品や技術に対する姿勢からは、「お客さまの安全を絶対に守る」との強い思いを感じました。平時に磨いた高い技術は被災地の復興にも役立ち、多くの社員さんの自信につながっていました。