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社長インタビュー
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地域を巻き込み復活をとげた建設サービス会社

株式会社小坂田建設

代表取締役 小坂田 英明

海外旅行が好きで、行ったことのない国の文化や歴史からは学ぶべき点が多いという。今までにヨーロッパ各国やほとんどのアジア圏を制覇し、その数はのべ20ヵ国にもおよぶ。最近はもっぱら県内旅行だが、先日訪れた「吹屋ふるさと村」では情緒ある雰囲気に感動したそう。

【事業内容】
創業66年を迎える土木・建設会社『小坂田建設』。公共工事と並行し近年特に力を入れているのが「暮らしの困りごと解決」だ。長年つちかった土木技術を生かし、どんなささいなことにも「建設サービス業」として対応。「地域の人たちと近い距離でいたい」と願い、イベント開催や新聞折込通信を通じて従来の建設業のイメージを一新している。
「小坂田建設」の小坂田社長にお話をうかがいます。お父さんから会社を継がれて、現在3代目社長だそうですね。もともとは県外で他社に就職されたとか。

「ええ。県外の大学に通い大学院を卒業して、教授の推薦で東京にある東証一部上場の建設会社に入りました。そこで『トンネルエンジニア』として働いていたんですが、3年目になったころに父から『帰ってこい』と言われまして…。トンネルの設計や強度計算といった業務をする特殊なポジションだったので会社から引き止められ、結局4年半ほど勤務したタイミングで地元・岡山に戻ってきたんです。

前職は同じ建設でもまったく異なる分野でしたから、当初は一般社員として営業や施工管理に従事。そののちに後継者として会社の数字を見るようになりました。」
一時期は経営状態がとても危ない時期があったそうで、そのときに気づかれたんですね。

「父が社長をやっていたとき、9年連続の赤字を出し、それを個人資産で補填するという危機的な状況だったんです。キャッシュが底をついて、銀行の借り入れもできない。2009年、私が次期後継者の立場で改革に乗り出すことになったんです。原価管理ソフトを導入して利益率を改善、同時に業務範囲を公共だけでなく民間へも拡大しました。出来高の仕事ではなく、抜本的に『見える化』を進めて計画的な経営にシフトし、現在ではほぼ無借金に近い状態まで回復することができました。」

素晴らしい経営手腕を振るい、まさに不死鳥のごとく復活したのですね! 業務を民間に広げたとは具体的にはどういったことでしょうか。

「経営再建について商工会や中小企業診断士さんに意見を仰いだなかで、方向性を変えてみてはとアドバイスいただいたんです。それまでやっていた公共工事に加え、一般家庭の困りごとに建設のノウハウと技術を生かして対応しようと。『建設サービス業』を自称し、トイレづまりから雨どい清掃、庭の雑草取りに墓掃除といった小さなことまで…。まさしく『よろず屋』さんでした。

ただ、始めてみれば思ってもみないほどのニーズがあることにびっくりしましたね。特にこの地域は高齢の方が多いですから、ちょっとした家のお困りも負担になっていたんです。」
民間依頼が年に100件もあるそうですね。それと並行して取り組まれた、イベント開催や新聞折込にはどういった効果があったんですか。

「やっぱり地域の方々との距離感がすごく近くなって、それにともなうようにご依頼も増えていきました。普段からなじみがある人や会社には、ちょっと困ったときにも頼みやすいのでしょうね。始めは同業者に『みっともない』と言われたり、住民の方たちからも心配されたりと大変でしたが…。閉鎖的な建設業の固定観念を打破しなければと必死だったんです。

もちろん公共の案件に比べたら1件あたりの単価は安いです。でもお金以上に、地域の信頼を得ることや生活に貢献できていることの意味は大きいと思っています。お客さんの感謝がダイレクトに感じられ、頼りにしてもらえている実感はやりがいにもつながりますし。」
社員さんが誇りを持って、かつ楽しんで働ける環境なのですね。働き方改革にも積極的に取り組まれているそうですが、どんなことをしているんですか。

「『自分の時間を大切にする会社』をモットーに、年間変形労働時間制を導入しています。弊社が元請けである点、民間依頼を受けるビジネスモデルに転換したからこそ実現したのが、残業時間の削減と休みの取りやすさです。残業時間は平均で月に3時間、有給取得率は70%を達成しているんですよ。ほか、お子さんの学校行事休暇やリフレッシュ休暇、介護・看護休暇も完備しました。」
社内の雰囲気がいいのはそのためでしょうね。最後に、今後どんな方に入社してもらいたいですか。

「建設の仕事はチームで行う『ものづくり』だと考えています。社員それぞれがお互いに助け合う必要があるため、協調性は必須ですね。加えて、仕事への好奇心が強い人や困っている人を助けたいという気持ちを持っている人はうちにぴったりだと思います。地域の方々が安心して安全に暮らせる社会に『建設』を通して貢献できる、なくてはならない仕事です。われわれがいつも唱えている『笑顔創造カンパニー』であることを誇りに思い働ける方と、ぜひ一緒に働きたいですね。」


小坂田社長、ありがとうございました。御社のさらなる発展を、心よりお祈り申し上げております。
【ライター後記】
ともすればくじけてしまいそうな逆境をもはね返し、ピンチをチャンスに変えて経営を盛り返した小坂田社長。成長には社員への負担をともなう場合が多いなか、工夫と努力によって働きやすさも両立してみせたことに経営者の才覚と手腕を感じました。それまでの建設業のイメージをくつがえし、これからも地域に親しまれ続ける存在であってほしいと思います。
(インタビュー 2021/5/28 Goen編集部)

会社概要

会社名
株式会社小坂田建設
設立年月
1955年1月
代表取締役
小坂田 英明
社員数(役員含む)
12名 2021/5/31 現在
平均年齢
34.6歳2021/5/31 現在
事業内容
各種土木・建築・舗装・造園・宅内下水道・上水道・鉄骨・解体・造成工事など
本社所在地
岡山県岡山市北区建部町川口1417
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